まだ、生きるよ。

現と夢の狭間で育児の日々。いつかの日まで。

捨てられたままの、痩せ姫スイッチ

息子の妊娠が発覚した時、160cm/40kg/BMI17だった。

痩せることだけがひとまずの目標だったから、物凄く努力して手に入れた。人生で何度目かの、実感がある成果。妊娠発覚後も太りたくなくて当然意識はしていた。妊娠中はとにかく体重を増やして欲しいと言われ、32週のとき胎児が小さ過ぎるとの事で入院が延長になった。産後すぐに測定したら46kg。その時、「えっまじ緊急入院になってずっと堕落した生活をしてたからすぐに戻さないとやばいじゃん!」「こんな私死ねばいい、消えたいまじデブ」とずっとずっと思っていた。

妊娠の経緯も、相手との関係性も、実家のことも何もかも問題が山積していた。俗に言う、不倫。でも私には単なる不倫ではなかった。初めて好きになった人ではないけれど、初めてお付き合いした人。一緒にいて心から安らげる初めての人。だから私には、彼しかいなかった。私は彼との子供を望み、嘘かもしれなかったけど彼もまた同じ望みだった。彼と私と子供と3人で暮らす、子供は2人か3人欲しいってそんなことを2人で想像しては話をしてた。妊娠中はつわりなんか感じる暇もないくらいに色々なことが目まぐるしく起こって、胎児の心配なんかする心の余裕はなかった。代わりにいつも頭の中にあったのは、体重と彼のこと。帝王切開だった私は腹部の痛みと、彼のこと、体重のことで頭がいっぱいで、肝心の子供のケアなんてことは微塵も頭になかった。問題は全て未解決のまま、彼との関係も変わらず、それでもなんとか時は流れた。

息子が1歳になった頃、発達に問題があると感じ始め、私のストレスが半端なかった。

他にもストレス要因はいっぱいあったけれど、それはまたいつか書こうと思う。ともかく、想像し難い様々な方面からのストレスが幾重にも重なって、ある日を境についに過食に転じ、過食非嘔吐から抜けられなくなった。それまで念入りに行ってきた、運動・マッサージ・食事管理等、その他全てがどうでも良くなってしまった。

それまで、母になっても女としての自分も大事にしたい、綺麗な可愛いママになろうと思っていた。だけど彼の口から告げられたある出来事により、私の中の何かが崩れた気がした。彼との関係は以前よりずっと深くなりあの頃よりもずっとずっと幸せになったけど、あの日から何年経ったかな、未だに私のダイエットやる気スイッチは見当たらない。

兎にも角にも、ストレスが酷かった。いや、今も酷いかな。そんなこんなで、結局は68kgまで太ってしまうのだけれど。

当時の私を知る彼は、40kgの私より68kgの私の方が好きだと言う。懐疑心だらけの私は毎日毎日訊くけれど、それでもガリガリよりは太っている方が良いと言う。今は少し落ち着いてきて65kg以下を維持出来ていると思う。40kgに戻りたい痩せ姫はまだ私の中にいるけれど、否定しないで健康な私を目指しながら共存していけばいいのかもしれないとつい最近、思い始めた。

なんでこんなことを書こうと思い立ったのか、インスタに書くには長く重すぎるし、吐き出す場所がなかった。眠れない夜に書くと少し落ち着ける。ありがとう。